そしてFX 手数料に前向きになれる考え方
FX取引を巡って、所得税の脱税や申告漏れが多数報告され、納税意識の低さが問題視されています。
外資系証券会社は、ほとんどの場合、機関投資家や事業会社向けのホールセール業務に専念したため、国内のリテール(個人向け)証券ビジネスに関しては、新規参入がまったくといっていいほどみられませんでした。
九二年以降、いわゆる金融制度改革によって、業態別子会社方式による銀行業と証券業の相互参入が実現し、銀行系証券会社が登場しました。
しかし、銀行系証券会社に対しては業務範囲の制限が課され、既存の証券会社の多くにとって最も重要な収益源である株式ブローカレッジ業務を営むことは認められなかったのです。
「金融ビッグバン」へ向けての本格的な検討が開始された九七年以降、証券会社の設立を取り巻く状況は一変し、新規参入が本格化することになりました。
免許制から登録制への正式な移行は、九八年十二月のことでしたが、それ以前から免許付与にかかわる実務的な取り扱いは大きく変わっており、未公開株式の取り扱いを主たる業務とするティーブレイン証券など、これまでにないタイプの証券会社が次々に設立されました。
こうした新しい証券会社の中には、手数料自由化後、大幅に手数料を割り引くディスカウントーブローカーとして業務を展開することを視野に入れたものが少なくありませんでした。
既存の証券会社の中にも、自由化による競争激化を見越して、ディスカウントーブローカー化を図ろうとするものが現れました。
ディスカウントーブローカーをめざす証券会社の多くが、インターネットに注目しました。
従来型の店舗を廃止し、低コストで多くの顧客に対するサービス提供が可能となるインターネットを活用すれば、手数料を大幅に引き下げても利益を確保できると考えたのです。
いち早くインターネットを重視する戦略を明確化したI毘券(現I三滓屋証券)や伝統的な外回りのセールスを廃止し九松井証券などが、その典型的な例です。
一方、新規参入組の中には、EトレードやDLJディレクトといったアメリカの有力オンライン証券会社との合弁形態をとるものもありました。
これら日本版オンライン証券会社は、手数料自由化と同時に、手数料を自由化前の三分の一から十分のIといった水準にまで大幅に引き下げました。
一定規模までの注文の場合は手数料を取引一件当たりいくらという形で定める定額手数料制を導入した会社もあります。
こうした手数料体系は、アメリカのディスカウントーブローカーの間では一般化していますが、わが国では売買金額が大きくなれば手数料も高くなる従量制が一般的です。
二〇〇〇年五月末現在、わが国でインターネットを通じたオンライントレードーサービスを提供している証券会社の数は五十五社にのぼり、オンライン口座数は九十九万五千口座に達しています。
同六月に入っても新規口座の開設が進み、オンラインロ座数は百万の大台を突破しました。
二〇〇〇年三月には、インターネット経由の注文が、個人の株式売買金額の九・四%を占めました。
オンライントレードは、個人投資家にとっての重要なツールとしての位置づけを確立したといってよいでしょう。
アメリカでは、大手ブルーサービス証券会社によるオンライントレードへの参入が遅れ、長くオンライントレードは、ディスカウントーブローカーの専売特許のように受け止められてきました。
これに対してわが国では、当初から大手証券会社がオンライントレードーサービスを提供しており、オンライン口座数ランキングの上位も野村燈券、大和証券という大手証券会社によって占められています。
手数料自由化後、既存の大手、準大手証券会社は、いずれも自社もしくはグループ会社にアナリストやエコノミストを擁し、高度な投資情報と個別化された投資アドバイスを売り物にするブルーサービス証券会社をめざしています。
ブルーサービスをめざす証券会社の多くは、インターネットを顧客にとっての利便性を高めるツールとして位置づけるとともに、オンライントレードの手数料を相対的に低く設定することで、コストの低いオンライントレードへの顧客の誘導を図ろうとしています。
オンライントレードの拡大は、株価や注文の処理状況などに関する単純な問い合わせ対応を減らすことにもつながるので、業務の効率化にも資するという面があります。
一方、比較的規模の小さい既存の証券会社や自由化を機に新たに設立された証券会社の中には営業形態をオンライントレードにほぼ特化させているものもあり、オンラインロ座数でみても、大手二社に次ぐ地位を固めています。
こうしたオンライン専業証券会社の場合、主要な顧客層が伝統的な証券会社の顧客層とはやや異なり、二十代、三十代の若い世代や女性を多く取り込んでいるという特徴がみられます。
大手証券会社の中でも、日興屋券は、こうしたオンライントレードの特性に着目して、オンライン専業子会社日興ビーンズ証券を設立し、手数料水準もブルーサービスをめざす本体に比べて割安に設定しています。
このように、会社によって戦略面での思惑の違いはありますが、インターネットを通じたオンライントレードの活用が、証券会社のリテール営業戦略の重要な柱となってきていることだけは、もはや疑いないといえるでしょう。
インターネットを通じたオンライントレードの最も基本的な機能は、株式売買の発注です。
ここでは、実際の発注がどのような形で行われるのかみてみましょう。
当然のことながら、オンライントレードで株式を売買するためには、事前に証券会社の株式口座を開設しておくことが必要です。
各社のホームページ上で口座開設用資料の申し込みを受け付けていますので、必要書類を郵送してもらうことが可能です。
今のところ、口座開設申し込みにあたって申込者本人による署名捺印や住民票や運転免許証といった本人確認書類の送付が必要となるため、インターネット上で口座開設手続きを完全に済ませることは不可能です。
これは、オンライントレードが早くから普及しているアメリカでも基本的に同じです。
もっともアメリカでは、インターネット上で最小限の必要事項を人力すれば仮の口座開設を認め、すぐに注文を受け付けるという証券会社もあります。
この場合も、最初の取引の決済日までに必要書類と買付代金および手数料相当の小切手を証券会社に宛てて郵送する必要があります。
ちなみに株式売買の場合、受け渡し・決済は、注文が成立した日の三日後に行われることになっています。
現在、日米両国で一定の要件を備えた電子署名に法的な効力を認める法整備が進められています。
電子署名が有効なものとなり、さらに電子的な住民票などが登場すれば、本人確認を含む口座開設にかかわるすべての手続きをインターネット上で完了させることも可能になるかもしれません。
口座開設手続きが済めば、すぐにオンライントレードでの取引が可能です。
もっとも中には、前もって現金を振り込んでもらい、その金額の範囲内でしか発注を認めない前受け制度をとっている証券会社もあり、注意が必要です。
ほとんどの証券会社では、誰でも見ることができる一般的な情報を掲載するホームページの中に取引画面を設けています。
取引画面に入るためには、あらかじめ登録しておいたユーザーID(口座番号など)とパスワードを入力する必要があります。
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